「共同親権」導入の方向性です
- 鵜木行政書士事務所
- 2023年7月31日
- 読了時間: 3分
更新日:2023年8月1日
こんにちは
毎日暑いですね!
みなさん、いかがお過ごしでしょうか?
私は、クーラーの効いた事務所作業と炎天下での外回りの繰り返しで夏バテを起こしそうな毎日を過ごしております。
知り合いのなかには、「窓開けで全然大丈夫」なんて強者もいて、ワイルドで自然に順応している感じが格好良く見える時もありますが、テレビの健康番組などでは、室温25~28℃で湿度50~60%が夏場の過ごし方としては理想的らしいので、ご家族に小さいお子様、お年寄りのいる方は気を付けて見てあげて欲しいと思います。

さっそく今日の本題ですが、以前このブログでも取り上げた共同親権の導入についてです。以前のブログでは、法務省が昨年6月に共同親権の導入を提案したというところまでで終わっていたと思いますので、今日は、今現在どうなっているのか見ていきたいと思います。
時系列で追っていきましょう。
2019年11月
法務省の担当者も参加する「家族法研究会」が立ち上げられ、共同親権導入の是非や、導入する場合の内容などについて議論が行われました。
2021年2月
裁判で離婚が成立する際に、裁判所が父親か母親の一方を子どもの親権者と決める民法の「単独親権」の規定が、憲法違反かどうかが争われた裁判
第一審判決 合憲で棄却
第二審判決 合憲で棄却(2021年10月)
最高裁第3小法廷 上告を退ける決定(2022年10月)
2021年3月
法制審議会が、離婚後の親権のあり方など、子どもの養育をめぐる課題の解消に向けた議論をスタート
2022年7月
中間試案たたき台を作成
内容
親権について
「共同親権」か「単独親権」のどちらかを選択する案
「単独親権」を維持する案
養育費・面会交流について
取決めをしなければ、原則、離婚できないとする案
取決めは要件とせずに、取決めを促す方策を検討する案
民法に規定がなかったものについて
父母双方の子どもを養育する責務、子どもの最善の利益を考慮しなければならないことなどを明確化
2022年8月
もう少し議論が必要との理由から中間試案の取りまとめ先送り
2022年11月
中間試案のたたき台で了解。
内容
7月のたたき台と同じ内容で他にプラスされたものが、
養育費の不払いを想定し、一定額の養育費を支払う義務が発生する「法定養育費制度」を新設する案を明記
子どもとの「面会交流」について、子どもの発達状況や会いたいかどうかの意思など、実施する際の判断基準を明確化する仕組みの検討
2022年12月6日
国民から意見を募るパブリックコメントを始める
たたき台の追加事項で、
「共同親権」を導入する場合は、
「共同親権」を原則とし、例外的に「単独親権」を認める案と、
「単独親権」を原則とし、例外的に「共同親権」を認める案などが示されました
2023年4月
「共同親権」を導入する方向で、具体的な制度設計について検討を進めることで合意
DV対策も検討
2023年6月
今現在がこういった感じで話し合いが進んでおります。

ということで、今日は少し事務的になってしまいましたが、共同親権と単独親権の法改正までの変遷を追ってみました。
離婚する方にとっては非常に重要になってくる部分なので、またこのブログでお知らせします。
それでは、また。

コメント